
VRトレーニングを利用して大幅に成績を伸ばした大学生選手
怪物ベースボールの開発版を試用してもらったところ、「ある選手のシーズン成績が大幅に伸びた」という話を聞きました。本人に詳しい話を聞きくため、鹿児島にインタビューに行きました。
ヴァーチャルリアリティを使った打撃トレーニングシステムの中から、研究者に必要な部分だけを切り出しました。

従来の野球研究における実証実験では、ピッチングマシーンを用いて、
できる限り同じ環境を用意して、測定を行ってきました。
しかしながら、現実世界を完全に統制することはできないため、
全く同じ条件下で実験を行うことは事実上不可能でした。
怪物ベースボール for Lab は VR 空間で現実世界を
シミュレートした実験を行うことができるツールです。
本製品は実験を VR 空間上で行うため、何度でも全く同じ条件下での
実験が可能です。
Technical Details
VRでの打球シミュレーターを作るにあたり、本物と変わらない体験を追求しました。現代のセンサー・VRの技術ではセンサーの値を使うだけでは、現実の再現ができません。
怪物ベースボールは裏で様々な補間処理を行い、可能な限り現実と同じ体験を再現しました。
VR空間で使用する投球軌道を簡単に作成するための、
ピッチングの軌道軌道のシミュレーターを用意しています。
シミュレーターでは、設定したパラメーターでのボール軌道を
その場で確認することができます。
シミュレーターで設定可能なパラメーターは「ボールのリリースの位置」
「ボールのリリース角度」「ボールの速度」「ボールにかかる回転」です。
Technical Details
実験の必要に応じて、特殊なパラメーターを用意することも可能です。
例えば、特定の研究機関向けの機能として「ボールの透明度」や「スイング後にボールの軌道を見せるかどうか」をパラメーターを設定できるシミュレーターを作成しました。
怪物ベースボール はモーションキャプチャーのデータをVR 空間に反映させることができます。
また、ボールの位置やバッターの頭の向きが記録されます。視線トラッキングに対応したデバイスであれば視線や瞳孔に関するデータも記録がされます。
Technical Details
現在、怪物ベースボールに対応しているモーションキャプチャーは Vicon, Optitrack の二種です。
また、視線トラッキングは HTC の Vive Pro Eye に対応しています。
今後も対応機種は拡張していきます。
本製品はクロック毎のバットの位置や速度、ボールの位置やバッターの頭の向きといったデータを全てCSVファイルに出力します。
そのデータを使って、被験者の行動を正確に
記録・再現・分析することが可能です。
Technical Details
クロックは使用するVR デバイスに依存します。例えば、Valve Index であれば 144 Hz となり、1秒間に 144 個のデータを出力します。
怪物ベースボール for Lab は、研究機関ごとの多様なニーズに対応するため、柔軟なカスタマイズが可能です。
標準機能に加えて、研究に必要な独自機能を追加開発できます。視覚刺激の制御、外部機器との連携、特殊なデータ出力など、研究目的に応じた拡張が可能です。
不要な機能を削除してシステムをシンプルにすることで、導入コストを抑えることも可能です。必要最小限の構成から始めることもできます。
※ カスタマイズには別途開発費用が必要です。詳細はお問い合わせください。
ボールの軌道を視覚的に提示する機能を追加。設定により、実際に飛んでくるボールとは異なる軌道を表示することも可能にしました。研究者が意図した視覚刺激を被験者に提示できます。
特定の条件下でボールを大きく表示したり、バットを太く表示する機能を追加。知覚研究や錯覚の実験に活用されています。
脳波計やモーションキャプチャーなど、他の計測機器との同期を取るための信号出力機能を追加。複数機器を使用する複雑な実験環境に対応しました。
モーションキャプチャーのデータ同期は研究機関側で行うため、VRでボールが飛んでくるだけのシンプルなシステムに機能を限定。不要な機能を削除することで導入コストを抑えました。
シミュレーターを使って軌道のカスタマイズを行うことが出来ます。リリースポイント、 速度、回転、角度を設定し、ストライクゾーンでの到達位置を確認することが出来ます。設定した軌道はVR上で呈示可能で、個別最適化したトレーニングが可能です。
設定可能項目
リリースポイント、球速、回転、角度



※ Viconをご使用になる場合は、Intel製のNICがメーカーから推奨されています